普通のペットボトルでは水素は通り抜けて逃げてしまいます???!!
健康豆知識
(39) 普通のペットボトルでは水素は通り抜けて逃げてしまいます???!!
あるホームページで、
「しかしビタミンCも確かに抗酸化力が強いのですが大きいので体の隅々までいきわたりません。 ところが、水素は宇宙で一番小さい物質なので体のどんな場所まででも隅々まで行き渡ります。どのくらい小さいのかというと、普通のペットボトルでは水素は通り抜けて逃げてしまいます。」
という記述を見つけてしまいました。
確かに、水素は一番小さい元素ではありますが、宇宙で一番小さい物質というのは明らかに間違いですね。
たとえば、水素原子の核の中には陽子が一つ存在するわけですが、この陽子は物質ではないのでしょうか?
「普通のペットボトルでは水素は通り抜けて逃げてしまいます」と言うのですが、私にはペットボトルに穴が開いていたとしか思えません。
あるいは、キャップの密閉性が悪かったのでしょうか?
水素水について懸命に説明していると思われますが、そもそも、水素分子が水に溶解する量は、ヘンリーの法則に従っています。
すなわち、ヘンリーの法則によれば、溶解度が小さく、溶媒と反応しない気体を一定温度、一定体積の溶媒に溶解するとき、溶解する物質量はその気体の分圧に比例します。
これを、「水素水」にあてはめれば、水素分子を水に溶解するとき、水素分子の溶解量は水素分子の分圧に比例するということです。
仮にペットボトルを水素が通り抜けたとすれば、その水素はそもそも水素水中に溶解していないわけです。
「普通のペットボトルでは水素は通り抜けて逃げてしまいます」と言うのですが、これは「水素水を携行するためのアルミ製?あるいはステンレス製?の容器を販売するためのセールストーク」としか思えません。
水素分子(水素ガス)の効果・効能については、懸命に研究が行われております。
水素エビデンス.com⇒
しかしながら、水素分子(水素ガス)の効果・効能と、あたかもサプリメントであると言わんばかりの「水素水」の効果・効能を混同すべきではありません。
水素分子の水への溶解度は、ヘンリーの法則に従います。
したがって、大気圧下であれば高濃度水素水は存在しません。
もし、大気圧下でも水素分子の溶解度が高い水があるとすれば、それは「水素水」ではなく「アルカリイオン水」です。
また、水素分子がペットボトルを通り抜けるかどうか知りませんが、仮に水素分子がペットボトルを通り抜けたとしたら、その水素分子は、そもそも水に溶解しておりません。
水素水を入れる容器の心配などは、ほぼ不要です。
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