04③ 重病を笑いで治す(3)

ユーモアと笑いでリラックスする

ユーモアと笑いの効能の第2は、筋肉の緊張をやわらげる、リラクゼーション効果である。

ストレスを緩和するために、エクササイズ、深呼吸、瞑想、マッサージなど、多くの方法が開発されている。

これらの方法の目的は、緊張した筋肉をリラックスさせる、筋肉の緊張にともなう精神的な緊張をやわらげることであるが、 深呼吸を除けば、どれも練習によって技術を習得しなければならない。

それには、時間、努力、お金がかかる。

しかし、笑うのに時間、努力、お金はまったく必要ない。

誰でも、いつでも、どこでも、手軽に安価に、道具もなく実行できる。

この点で笑いは、多くのリラクゼーション方法のなかで抜きん出ている。

毎日の生活のなかでより多くのユーモアをみつけ、笑えばいいだけである。

腹をかかえて笑えば、自動的にしかも自然にリラックスできる。

今日もわたしは笑いを楽しんだ。

出版をわすか2週問後にひかえ、校正刷にあった数字の間違いをみつけた敏腕某編集者は、メールを打ってきた。

たしかに間違いだ。

これは大変!

ただちに訂正を告げ、鵜の目鷹の眼で校正刷をみていることに対し、感心とのメールを返信した。

すると敏腕氏から「たしかこ、ときどきトリ目となるのは反省しております……」と返ってきたではないか。

多忙の最中にも敏腕氏にはユーモアがある。

ここで笑いのリラクゼーション効果の秘密を探ってみよう。

腹をかかえて大笑いすると、手足がばたつく、涙が出る、全身が大きく動く。

大笑いのあとに、お腹が痛くなることがあるのは、激しい腹筋連動のせいだ。

スタンフォード大精神科のウイリアム・フライは、「1日IOO回の大笑いは、 10分間ボートを漕いだのと同じくらいの心臓への運動効果がある」と報告している。

それに、大笑いの運動量はエアロビクスに似ているともいわれる。

これが体の表面での動きである。

一方、体の内側では心臓や肺のはたらきが活発になる。

心臓の活発化によ⊃て、心拍数や血圧が上がる。

肺の活発化によって、横隔膜が上下に大きく動き、呼吸がとても深くなる。

体内の酸素濃度の低い空気を吐き出し、酸素震度の高い新鮮な外気を吸い込むのである。

横隔膜の上下運動と腹圧の増減によって内臓が刺激され、蠕動運動が盛んこなって、血液の流れもよくなる。

血液の流れがよくなると、体がぽかぽか温まる。

このとき視床下部からは、鎮静化物質エンドルフィンや快感物質ドーパミンが放出される。

笑うと脳内の過剰な興奮が鎮静化され、快感が走る。

この結果、心身ともにリラックスできるのである。

また、笑いはリラックス効果によってストレスをやわらげるだけでなく、 心臓病、頭痛、不安、リウマチの痛みなども抑える効果がある。

偏頭痛、狭心症、下痢、拒食症などは、ストレスが原因で発生する心身症とされ、心療内科を訪問する患者が増えている。

ストレスを解消する笑いは、心身症にも高い効果が期待できる。

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7章

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免疫と自然治癒力のしくみ