免疫と自然治癒力についてやさしく解説いたします。

11 ストレスの大きさをはかる

4章 ストレスと自然治癒力の関係

11 ストレスの大きさをはかる

小さなストレスでもいくつも重なると大きなストレスになる

ストレスは免疫力を低下させるが、ストレスのない人生を送ることはできない。

ストレスのない安楽な人生は一見すばらしいようだが実はそうではない。

過労は大きなストレスだが、その反対に仕事がないのも立派なストレスである。

たとえば、2003年8月、横浜労働基準監督署は、「会社内で仕事が与えられないことによるストレスでうつ病になった」 と35歳と36歳の2人の男性から申請された労災を認めた。

この男性は社内いじめが原因で、頭痛や吐き気などの症状があらわれ、うつ病と診断されたのである。

この例は、刺激の極端に少ないことそれ自体が、大きなストレスであることを如実に示している。

ストレスのない人生を送ることが幸せなのではない。

適度のストレスがいかに重要かがこの例からもよくわかる。

日常生活や仕事での出来事は、程度の差こそあれ、ストレスを必ず発生させているが、深刻な健康問題を引き起こさない。

これは、わたしたちがそのストレスにうまく適応する心の準備ができているからだ。

ストレスが深刻な健康問題になるのは、一度に過度のストレスがやってくる場合、あるいは、長くストレスにさらされる場合である。

ストレスの大きさを測定する研究のパイオニアは、ワシントン大の精神科医ホームズのグループである。

彼らは、次のようにストレスの大きさを数量化した。

まず、彼らは、5000人以上の男女に面接して、 体の病気の発生に先だつ日常生活における出来事43項目をストレッサーとして選び出した。

次に、397人の男女に対して、結婚生活の適応に必要とした負担の程度や時間を50点とした場合、 それぞれの項目が同点のストレスに相当するかを評価してもらい、社会再適応評価尺度表をつくった。

これによると、もっとも強いストレスは「配偶者の死」である。

これに続いて、「離婚」「別居」「拘置所への勾留」「近親者の死」となっている。

仕事に関するストレスでは、「解雇」「引退」「新しい仕事への再適応」が上位を占める。

これらのストレスは独立してやってくるのではなく、しばしば一気に押し寄せてくる。

だから、それぞれのストレスは低い点数であっても、いくつか集まって大きなストレスとなり、 わたしたちを押しつぶすことは十分にありうるのである。

1年間に体験したストレス度の総得点が300点を超えた場合、79%の人に1年以内になんらかの疾患が発生した。

また、総得点が150~300点の人の51%、総得点が150点未満の人の37%に疾患が発生したことを報告している。

ホームズらは、ある患者のストレスの度数と病気との関係を10年間にわたって追跡した。

それによると、この患者は、1955年にストレス度300点でうつ病、 1960年にストレス度280点て大量の出血をともなう前立腺炎、1963年にストレス度300点を超えて重症の扁桃炎にかかった。

このことからも、精神的なストレスと体の病気とは密接な関係があることがわかる。

あなたのストレス度の総得点は何点だろうか?






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